yamayama_photo日記

心に残るよしなしごとを写真とともに書きとめる草ログ

障害者のアート活動の支援『DIVERSITY IN THE ARTS PAPER 』

発行時期などはよく分からないが、いつも気がつくと各所に配架されてあり、表紙の絵に惹かれて手を出している。

日本財団のプロジェクト・DIVERSITY IN THE ARTSのタブロイド判フリーペーパーだ。

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このプロジェクトは障害者アートの新しい取組を支援し、アーティストや支援者の活動の広報を行い、新しいプラットフォームを作るのを目標としている。

 

最新5号の特集は「であい」だった。
記事内容はミナ ペルホネンのデザイナー・皆川明さんへの、鹿児島の知的障害者支援施設しょうぶ学園との出合いから、新しいものつくりへの展開についてのインタビューが掲載されている。しょうぶ学園のアーティストたちの作品が社会とつながり、IDEEや無印良品とコラボレーションしたプロダクトにも用いられていると書かれていて、実物を見たいと思った。
他に、オランダの精神医療センターで試みられているアーティストインレジデンスのディレクターや、家を背負って路上を歩きながらアートを哲学するアーティスト村上慧さんのインタビューなどなど、新しい関係性や環境作りなどの記事が盛り沢山だ。

このPAPERはウェブサイトの記事が紙媒体になったもので、興味深いことが短くまとめられ読みやすい。ウェブサイトの方は解像度の高い綺麗な写真で、国内の障害者とアートのあり方の情報が満載され、アーカイブもされて見やすくなっている。

でも、こうやってタブロイド判を手にすると、ウェブサイトとは違った感触や「もの」感があり、デザインも楽しめて、やはり紙媒体は捨てがたいものだと思う。
また、見え方も違ってくるので、多種のメディアでの配信は良いと思う。

 

周囲からは障害のある人だけのアートカテゴリーとしてしまうのは、あまり良しといわない人もいる。しかし、なかなか自分から発信出来ない人には、まず、周知のきっかけと活動支援は必要ではないかと思う。

公益財団法人 日本財団はボートレースによる収益がメインで、ギャンブルのイメージが拭えないが、そのボートレースの売上金の約2.7%と寄付を財源としている。
以前、フランスのアーティストが「寄付をしてくれるお金があるのなら、どんどん良い事に使うようにしていきたい。」と言っていたのを思い出した。