yamayama_photo日記

心に残るよしなしごとを写真とともに書きとめる草ログ

アート

アーティストの「不在」マーク・マンダース

「マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在」は東京都現代美術館で開催された。2021年3月20日(土・祝)からの会期は途中緊急事態宣言により休館し、6月に入って再開され、22日(火)まで会期延長された。 もちろん、コロナ禍でアーティストは来日でき…

絵本『みんながヒーロー』で子どもたちに伝えるコロナに負けない生活

新型コロナウイルス感染の収束がはっきり見えない現在、多くの人が困窮し、不安を抱いている。これは子どもたちも同様で、不安やストレスは大人以上かもしれない。 コロナの怖さや状況を大人は了解していても、子どもたちは急に外に出て遊んでは行けないとか…

サイアノタイプ ワークショップで小学生からの本質的な質問に考えた

先日、展覧会の関連イベントで「サイアノタイプ 」のワークショップを行った。 「サイアノタイプ 」は青写真あるいは日光写真とも言われる。塩化銀が日光で化学変化し群青色の画像が現れるのを利用した、写真の古典技法の一つだ。 このときは印画紙の上に直…

フランクフルトブックフェア : Frankfurter Buchmesse

フランクフルトブックフェア2019に行って来た。 フランクフルトブックフェアは世界最大規模の図書見本市で、出版業界はもとより、マルチメディアコンテンツ、文具、音楽、映像などの文化の専門家が会する一大ビジネスの場だ。 フランクフルトメッセの全ての…

障害者のアート活動の支援『DIVERSITY IN THE ARTS PAPER 』

発行時期などはよく分からないが、いつも気がつくと各所に配架されてあり、表紙の絵に惹かれて手を出している。 日本財団のプロジェクト・DIVERSITY IN THE ARTSのタブロイド判フリーペーパーだ。 このプロジェクトは障害者アートの新しい取組を支援し、アー…

DIALOG MUSEUM

Dialogue in the Darkが1988年に最初に開催された地フランクフルトへ行き、その暗闇ツアーをDialog Museumで体験した。このmuseumは2005年に設置されたものだ。 このDialogue in the Dark は 視覚障害者がガイドとなって暗闇の空間を体験するツアーだ。exhib…

フランスの、さわってたのしむ絵本読書室

有楽町 ATELIER MUJI 『フランスの、さわってたのしむ絵本読書室』展 フランスのさわる絵本のパイオニアLDQR=Les Doigts Qui Rêvent(レ・ドワ・キ・レーヴ)の絵本を、さわって読める展示が有楽町 MUJIのATELIER MUJIで開催されている。 視覚障害の子どもた…

世界を変える美しい本 インド タラブックスの挑戦

板橋区立美術館で11月25日からインドタラブックスの展覧会がはじまった。初日のトークショウはスマフォタイムからという、なんでも撮っておきたくなる参加者の気持ちを理解しての楽しくなる趣向だった。 展示はとても充実してタラブックスの世界を堪能出来ま…

シンガポールのフードコート

Asian Festival of Children's Content :AFCCに参加するためシンガポールへ行ってきた。 AFCCは2000年から前進の会議が始まり、現在はアジアを中心テーマとして、子どもの図書文化を巡る会議やセミナー、イベントが絵本に関わるプロ向けと、教員や親子などの…

見える人も見えない人もさわって一緒に楽しむ絵本

「点字つきさわる絵本」は目の見えない人と見える人がいっしょに楽しめる絵本だ。目の見える子と見えない子が一緒にみること、目の見えない母親が子どもに読んであげることで、新しいコミュニケーションや知識、感性が育まれるだろう。 「点字つきさわる絵本…

建築家 フランク・ゲーリー展 " I Have an Idea " 

10月16日から開催された「建築家 フランク・ゲーリー展 " I Have an Idea " 」を早速観に行った。 会場にはおびただしい数の模型が展示されていたが、建築というより造形的な仕事から始まっていることにワクワクし、これが自由な発想や印象深い動きを持った…

鈴木理策写真展 意識の流れ

東京オペラシティギャラリーで「鈴木理策写真展 意識の流れ」を見て来た。 「海と山のあいだ」「White」「SAKURA」に、新シリーズ「水鏡」「Étude」が動画3点とともに展示されていた。8X10の大型カメラで撮影された写真はどれも隅々まで美しいプリントだった…

心のアート展

東精協主催の「第5回 心のアート展」は公募展入選作品の展示だった。 作品も展覧会も自由な雰囲気があった。病院内の造形教室で創られた作品が多かったようだったが、いろいろなアプローチで描かれていた。本格的な油彩、鉛筆画、コラージュ、コミック、立体…

レッジョエミリアの幼児教育の拠点 Loris Malaguzzi International Centre

保育の先駆的活動レッジョアプローチの本拠地Reggio Emilia市にあるThe Loris Malaguzzi International CentreとRemida/ The Creative Recycling Centre見学

原爆の図 丸木美術館の冬

原爆の図 丸木美術館へ、今年も2月初旬のみぞれ混じりの日に学生引率で訪れた。 学芸員の方が絵の解説をしてくださった際、丸木ご夫妻がこの美術館を作った経緯を話してくださった。 戦後これらの絵が国内外を巡回したあとどこへ行くのか、見たいと思う人が…

天気雨の京都で印刷の立ち会いをした

写真集の印刷立ち会いの付き添いで、京都へ行って来た。 印刷物には今まで沢山携わってきたけれど、実際の印刷立ち会いというのは初めての経験だった。 この印刷会社は美術印刷では名を馳せているサンエムカラー。アンドレアス・グルスキー、松江泰治、北井…

ヨコハマトリエンナーレ2014

最終日にやっと見に行った。見応えがあった。メインビジュアルを制作したはんこアーティスト葛西絵里香氏の活躍は嬉しかった。大胆で繊細な作品は手彫りでここまで!と感激する作品の数々。彼女の短大卒業制作の1000ポイントHelveticaを思い出した。一つ一つ…

国際子ども図書館

国立国会図書館国際子ども図書館は上野公園の奥にある。 1階から2階への大階段/建築当時からの照明器具が使用されている 帝国図書館から国立国会図書館が生まれ、その支部として国際子ども図書館は国立唯一の児童書専門の図書館として現在に至っている。 本…

花巻で命のはかなさと生きる強さを感じた

シンポジウム「宮沢賢治をめぐって」に参加するため、東北新幹線はやぶさに乗り、大宮から2時間15分で初めての新花巻に降り立った。こんなに速く着くとは?! 到着すると道を訪ねにいった観光案内所で急かされて、賢治の銀河鉄道をイメージする蒸気機関車を…

京都 みずのき美術館

久し振りの京都は最初は雨がぱらぱら降っていたけれど、着いてすぐ天気が良くなり夕日が輝いてきた。 ホテルの向かいの京都御所は朝夕の散歩が気持ちよく、多くの人が行きかっていた。門からの景色も美しかったが、道路標識や各種注意の看板が多く景観を損ね…

「海景」杉本博司

杉本博司作品を見た。 「現代美術のハードコアは実は世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクション」より 国立近代美術館にて ヤゲオ財団コレクションを初めて知ったが、現代美術を幅広く収集していて見応えがあった。 現代美術と言ってもザオ・ウーキー、アンデ…

Bologna Children's Book Fair 2014

3月24日〜27日イタリア北部、エミリア・ロマーニャ州の州都ボローニャで開催された Bologna Children's Book Fair 2014 に行って来た。Bologna Children's Book Fairは今年で51回目を迎える世界最大の児童書の見本市。子供のための絵本作家、イラストレータ…

宝箱 齋藤陽道 写真展

「宝箱 齋藤陽道 写真展」を見に行った。昨年の11月から始まって3月16日まで。長い開催期間だけれどやっと時間がとれた。 齋藤陽道氏は「同類」で2010年キャノン写真新世紀の優秀賞を受賞している。「健常者と障がい者をもっと広くひっくるめたような作品を…

しょうぶ学園

9月6~8日と2泊3日で鹿児島の障がい者支援センター「しょうぶ学園」を体験に行った。 しょうぶ学園は正式には社会福祉法人太陽会の事業で、障害者支援センター SHOBU STYLEが総称である。 最初にしょうぶ学園を知ったのは「nui project」という名前で紹介され…

田窪恭治さんの風景

風景を表現の対象とした仕事を『風景美術』。作家がいなくなった未来においても生き続ける表現の現場を『風景芸術』と呼び、そのような空間的にも時間的にも開かれた活動を目指す。・・・ 長い時間そこにあったものを現代の姿に再生するプロジェクトを行って…

午腸茂雄という写真家

日曜日は四谷の元小学校という公共施設で行われた「写真の内側外側研究会 課外講座3 異色の写真家列伝」を聴講した。 講師は写真評論家・研究家の大日方欣一氏。写真の歴史の外側にいてあまり語られない写真家を取り上げ、その写真家としての経緯や作品など…

あと2ヶ月先の姿

先日、東大寺の40枚のふすま絵を描いた日本画家のドキュメンタリーをNHK新日曜美術館で見た。御歳86の日本画家・小泉淳作氏。大作に取り組んだ5年間には身体を壊したり、床に画布を置いて下を向いて描く姿勢から腰を痛めたり、時間が延びて制作場所を大移動…