yamayama_photo日記

心に残るよしなしごとを写真とともに書きとめる草ログ

アーティストの「不在」マーク・マンダース

「マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在」は東京都現代美術館で開催された。2021年3月20日(土・祝)からの会期は途中緊急事態宣言により休館し、6月に入って再開され、22日(火)まで会期延長された。 もちろん、コロナ禍でアーティストは来日でき…

コロナウイルス禍の新年を迎えて

2020年からずっと世界中を震撼させている新型コロナウイルスCOVID_19パンデミックは、2021の新年も関係なく猛威を奮っている。 新年の休み明けの1月8日から2月7日に2度目の非常事態宣言が発令された。特に医療逼迫が大きな壁となり、コロナウイルスの変異も…

ゆっくりいただく蔵つき麹のパン

立冬の候にしては暖かくなった午後、鎌倉の常盤山あたりの谷戸で蔵つき麹の発酵種から生まれるパンと、自然栽培野菜のスープをいただいた。 鎌倉駅から3つ目の隧道を抜けると少し開けた景色になり、とても静かで自然に囲まれているのを急に感じる。右手には…

庭にあらわれる雑草たちの由来 II

2020年はコロナ渦で想像もしない1年となり、気がつくとあと2ヶ月もなく来年を迎えることになっていた。そんな時にも庭のヤブマメとヤブカラシは晩秋とばかりに美しい緑から黄色へのグラデーションを見せている。 ▲サルスベリの枝から下がるヤブマメ 今年の…

絵本『みんながヒーロー』で子どもたちに伝えるコロナに負けない生活

新型コロナウイルス感染の収束がはっきり見えない現在、多くの人が困窮し、不安を抱いている。これは子どもたちも同様で、不安やストレスは大人以上かもしれない。 コロナの怖さや状況を大人は了解していても、子どもたちは急に外に出て遊んでは行けないとか…

贅沢で穏やか

1月末に閉店した東高円寺の喫茶[e]は、店主の温かい心とクリエイティビティを感じるカフェだった。 手づくりの空間は古道具の不揃いなテーブルと椅子、切りっぱなしの布のカーテンやクロス類、画用紙の手書きのメニューなど、どれ一つとっても押し付けがま…

サイアノタイプ ワークショップで小学生からの本質的な質問に考えた

先日、展覧会の関連イベントで「サイアノタイプ 」のワークショップを行った。 「サイアノタイプ 」は青写真あるいは日光写真とも言われる。塩化銀が日光で化学変化し群青色の画像が現れるのを利用した、写真の古典技法の一つだ。 このときは印画紙の上に直…

フランクフルトブックフェア : Frankfurter Buchmesse

フランクフルトブックフェア2019に行って来た。 フランクフルトブックフェアは世界最大規模の図書見本市で、出版業界はもとより、マルチメディアコンテンツ、文具、音楽、映像などの文化の専門家が会する一大ビジネスの場だ。 フランクフルトメッセの全ての…

障害者のアート活動の支援『DIVERSITY IN THE ARTS PAPER 』

発行時期などはよく分からないが、いつも気がつくと各所に配架されてあり、表紙の絵に惹かれて手を出している。 日本財団のプロジェクト・DIVERSITY IN THE ARTSのタブロイド判フリーペーパーだ。 このプロジェクトは障害者アートの新しい取組を支援し、アー…

DIALOG MUSEUM

Dialogue in the Darkが1988年に最初に開催された地フランクフルトへ行き、その暗闇ツアーをDialog Museumで体験した。このmuseumは2005年に設置されたものだ。 このDialogue in the Dark は 視覚障害者がガイドとなって暗闇の空間を体験するツアーだ。exhib…

都会の子ガラスが巣立った

7月初めからにぎやかで気になっていたカラス一家、仕事場の窓から同じ高さくらいで見えるのでなるべく窓を開けないように、見ないようにしていたが、やっと子ガラスが巣立ったようだ。 子ガラスは鳴き方の練習をしているようで、途切れ途切れに鳴いていて、…

フランスの、さわってたのしむ絵本読書室

有楽町 ATELIER MUJI 『フランスの、さわってたのしむ絵本読書室』展 フランスのさわる絵本のパイオニアLDQR=Les Doigts Qui Rêvent(レ・ドワ・キ・レーヴ)の絵本を、さわって読める展示が有楽町 MUJIのATELIER MUJIで開催されている。 視覚障害の子どもた…

世界を変える美しい本 インド タラブックスの挑戦

板橋区立美術館で11月25日からインドタラブックスの展覧会がはじまった。初日のトークショウはスマフォタイムからという、なんでも撮っておきたくなる参加者の気持ちを理解しての楽しくなる趣向だった。 展示はとても充実してタラブックスの世界を堪能出来ま…

小学校の給食もインターナショナル

久しぶりに小学校の給食をいただいた。しゃれていてびっくり。 都内の区立小学校へボランティアに行き、終了後に給食をいただいた。この日の主食はバジルトースト。とてもお洒落だったが、添えられていた献立の説明書もさらに楽しめるものだった。「バジルの…

里山

毎年行っている安曇野での絵本合宿。 今年は地元で地質を研究する地質学者より安曇野の土地の歴史を伺い、里山について改めて学ぶことが出来た。 ▲少し高くなっている所が古墳 安曇野には古墳が残っていて、昔から人が住んでいる住みやすい環境の証だ。 また…

シンガポールのフードコート

Asian Festival of Children's Content :AFCCに参加するためシンガポールへ行ってきた。 AFCCは2000年から前進の会議が始まり、現在はアジアを中心テーマとして、子どもの図書文化を巡る会議やセミナー、イベントが絵本に関わるプロ向けと、教員や親子などの…

高齢者介護について考える

先日、家人が母を介護した時の話を某TV局が取材にきた。私にとっては姑なので、少し取材されたが、うまく良い話が出来なかった。 あとで考えてみたが、私にとって義理の母の介護がどのような意味だったのか、義理の母にとって認知症の日々はなんだったのか、…

見える人も見えない人もさわって一緒に楽しむ絵本

「点字つきさわる絵本」は目の見えない人と見える人がいっしょに楽しめる絵本だ。目の見える子と見えない子が一緒にみること、目の見えない母親が子どもに読んであげることで、新しいコミュニケーションや知識、感性が育まれるだろう。 「点字つきさわる絵本…

映画「水と風と生きものと」

科学者で「JT生命誌研究館」館長を勤める中村桂子さんを追った映画をみた。 生命誌とは人間も含めてさまざまな生きものたちの「生きている」様子を見つめ、そこから「どう生きるか」を探す、生命科学から進化した新しい知だそうだ。JT生命誌研究館では研究、…

建築家 フランク・ゲーリー展 " I Have an Idea " 

10月16日から開催された「建築家 フランク・ゲーリー展 " I Have an Idea " 」を早速観に行った。 会場にはおびただしい数の模型が展示されていたが、建築というより造形的な仕事から始まっていることにワクワクし、これが自由な発想や印象深い動きを持った…

鈴木理策写真展 意識の流れ

東京オペラシティギャラリーで「鈴木理策写真展 意識の流れ」を見て来た。 「海と山のあいだ」「White」「SAKURA」に、新シリーズ「水鏡」「Étude」が動画3点とともに展示されていた。8X10の大型カメラで撮影された写真はどれも隅々まで美しいプリントだった…

心のアート展

東精協主催の「第5回 心のアート展」は公募展入選作品の展示だった。 作品も展覧会も自由な雰囲気があった。病院内の造形教室で創られた作品が多かったようだったが、いろいろなアプローチで描かれていた。本格的な油彩、鉛筆画、コラージュ、コミック、立体…

レッジョエミリアの幼児教育の拠点 Loris Malaguzzi International Centre

保育の先駆的活動レッジョアプローチの本拠地Reggio Emilia市にあるThe Loris Malaguzzi International CentreとRemida/ The Creative Recycling Centre見学

原爆の図 丸木美術館の冬

原爆の図 丸木美術館へ、今年も2月初旬のみぞれ混じりの日に学生引率で訪れた。 学芸員の方が絵の解説をしてくださった際、丸木ご夫妻がこの美術館を作った経緯を話してくださった。 戦後これらの絵が国内外を巡回したあとどこへ行くのか、見たいと思う人が…

天気雨の京都で印刷の立ち会いをした

写真集の印刷立ち会いの付き添いで、京都へ行って来た。 印刷物には今まで沢山携わってきたけれど、実際の印刷立ち会いというのは初めての経験だった。 この印刷会社は美術印刷では名を馳せているサンエムカラー。アンドレアス・グルスキー、松江泰治、北井…

ヨコハマトリエンナーレ2014

最終日にやっと見に行った。見応えがあった。メインビジュアルを制作したはんこアーティスト葛西絵里香氏の活躍は嬉しかった。大胆で繊細な作品は手彫りでここまで!と感激する作品の数々。彼女の短大卒業制作の1000ポイントHelveticaを思い出した。一つ一つ…

国際子ども図書館

国立国会図書館国際子ども図書館は上野公園の奥にある。 1階から2階への大階段/建築当時からの照明器具が使用されている 帝国図書館から国立国会図書館が生まれ、その支部として国際子ども図書館は国立唯一の児童書専門の図書館として現在に至っている。 本…

花巻の軍鶏の養鶏場

花巻で泊まった民宿のすぐそばに軍鶏(シャモ)の養鶏をしているお宅があった。花巻駅から車で10分ほどの、田圃や林が広がるのどかな環境だった。 初めて見た軍鶏は凛々しく鋭い目をした美しい鶏だった。 1羽ずつちいさな金網の中に入れられていて最初なん…

花巻で命のはかなさと生きる強さを感じた

シンポジウム「宮沢賢治をめぐって」に参加するため、東北新幹線はやぶさに乗り、大宮から2時間15分で初めての新花巻に降り立った。こんなに速く着くとは?! 到着すると道を訪ねにいった観光案内所で急かされて、賢治の銀河鉄道をイメージする蒸気機関車を…

京都 みずのき美術館

久し振りの京都は最初は雨がぱらぱら降っていたけれど、着いてすぐ天気が良くなり夕日が輝いてきた。 ホテルの向かいの京都御所は朝夕の散歩が気持ちよく、多くの人が行きかっていた。門からの景色も美しかったが、道路標識や各種注意の看板が多く景観を損ね…